2月22日は何の日だったでしょうか?
今からおよそ2年前、2019年の2月22日は、小惑星探査機「はやぶさ2」がリュウグウへの最初のタッチダウンを行った日です。
「はやぶさ2」は、昨年の12月6日未明にサンプルリターンを行い、送り出されたカプセルがその日のうちにオーストラリアのウーメラ砂漠で回収されました。
カプセルの中に入っていたリュウグウのサンプル((C):JAXA)
カプセルの中には、タッチダウンによって採取されたリュウグウのサンプルがたくさん入っていることが確認されました。
このサンプルは、たくさんの穴があいているため、つまんだら砕けてしまうのではないかと考えられていましたが、実際には地球の岩石くらいの硬さを持っていることがわかり、研究者たちを驚かせています。
このリュウグウのサンプルについてのさらなる調査・研究をとおして、今後、リュウグウそのものや太陽系の成り立ちなどが明らかになるのでは、と考えられています。
エキスポセンターでは、「はやぶさ2」のサンプルリターンの成功に合わせて、プラネタリウムの特別番組「HAYABUSA2 ~REBORN~」の上映や、「はやぶさ2」帰還記念展示を行っていますので、ご来館の際にはそちらもご覧ください。
さて、「はやぶさ2」が1回目のタッチダウンを行った2月22日は、「猫の日」でもあります。これは、ネコの鳴き声「ニャン」と数字の「2」の語呂合わせで決められた記念日ですね。
ここからは、そんな「猫の日」にちなんで、最近発表された、ネコにまつわる面白い研究をご紹介したいと思います。
みなさんは、大好物のたとえとしてよく使われる、「ねこにまたたび」ということわざを聞いたことがあるでしょうか。
マタタビとは、日本全国で見られる低木で、下の写真のような2㎝ほどの白い花を6~7月ごろに咲かせます。
ネコはこの植物をとても好んでいて、実や枝を食べたり、においをかいだりすると、興奮して動き回ったり、身体をこすりつけたりするといった、「マタタビ反応」とよばれる反応を示します。
マタタビは、ネコのストレス解消や食欲の増進にも効果があるため、ネコを飼っている方にはなじみのあるものかもしれませんね。
この「マタタビ反応」が起きる理由が、今年1月、ついに解明されたのです。
最新の分析機器を使った研究により、マタタビの葉から、マタタビ反応を強く引き起こしている「ネペタラクトール」という成分が見つかりました。
この「ネペタラクトール」の性質を調べたところ、ネコに対しては幸福感を与える作用を持っていたのですが、一方で、蚊を寄せ付けない力もあることがわかったのです。
マタタビ反応では、ネコが身体をマタタビにこすりつけるという行動が見られます。この行動をとおして、ネコは伝染病を媒介する蚊に刺さされないように、身を守っていたのではないかと考えられています。
ネコにとってのマタタビには、わたしたちにとっての虫よけスプレーのような役割もあったのですね。
というわけで、今回のサイエンスメモでは、2月22日に関する2つのサイエンスをご紹介しました。
みなさんもぜひ、自分やお友達の誕生日など好きな日付を決めて、その日にまつわる科学を調べてみてはいかがでしょうか。