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1400年前、日本で赤いオーロラが見えた⁉

テレビや写真などで、オーロラを見たことはありますか?

夜空にたなびく大きなカーテンのような赤や緑のきれいなオーロラを、直接見てみたいと思う人も多いのではないでしょうか。

オーロラはふつう、北極や南極の近くでしか見ることができません。
ところが、実はこの日本でも、オーロラが見られたことがあるんです。
わたしたちが暮らす地球には、エネルギーを持ったとても小さな粒が太陽からやってきています。
太陽風とよばれるこの粒が地球に流れ込み、地球の空気とぶつかることで生じるのが、オーロラの光です。なお、このときの太陽風のエネルギーの大きさや、太陽風がぶつかる気体の種類によって、どんな色のオーロラになるかが決まっています。

つまり、オーロラが見られる場所は、太陽風が地球に流れ込んでくるところです。ところで地球には、大きな1つの磁石としての力があり、北極の近くにS極、南極の近くにN極があります。方位磁針のN極が北を指すのは、北極の近くにある地球のS極と引き合うからです。そして、オーロラの素となる太陽風はたいてい、地球のS極やN極のあたりに流れ込むので、オーロラが北極や南極の近くで見られるのです。

ところが、太陽の活動が激しく、太陽風がたくさん地球にやってくるときには、北極や南極から遠い日本上空にも太陽風が流れ込み、オーロラが発生します。実際に、今から60年以上前の1958年に、北海道でオーロラが見られており、当時の気象庁職員の方による写真やスケッチを残っています。
ただ、日本で見られるオーロラはカーテンのようにひらひらとしたものではなく、北の空に広がる赤い扇型をしているそうです。
日本で見られたオーロラの記録はほかにもあります。小倉百人一首を編纂した藤原定家は、鎌倉時代始めの1204年、京都の夜空に赤い光が数日現れたことを、日記に残していました。この赤い光も、オーロラであったと考えられています。

さらに古いオーロラの記録もあります。日本書紀という歴史書の中には、今からちょうど1400年前の620年に、赤い扇型の光が見られたという文章があり、この光がオーロラだと推定されるという研究が、今年3月ごろに発表されました。620年というと、法隆寺を建てたことなどで有名な、厩戸王(聖徳太子)がいた時代!これが日本最古のオーロラの記録だろうと考えられています。

というわけで、昔日本で見られたオーロラについてお話してきました。もしかしたらこの先も、日本でオーロラが見られることがあるかもしれません。ただしこのときは、たくさんの太陽風がやってくる影響で、通信障害や停電などが起きる可能性があります。気をつけながら、オーロラを観察してみましょう。


参考資料

オーロラについて

1958年のオーロラについて

日本最古のオーロラの記録

 

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