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つくば国際戦略総合特区「藻類バイオマスエネルギーの実用化」

 私たちのくらしは資源を消費し、それによって得られるエネルギーを利用することで成り立っています。特に石油をはじめとする化石燃料はなくてはならない資源ですが同時に枯渇も心配されています。
 わが国のエネルギー供給は、8割以上が石油や石炭など化石燃料で、そのほとんどを海外からの輸入に頼っています。資源の少ないわが国でエネルギーを安定的に供給することは重要な課題です。
 このようなエネルギー問題からの解放を目指し、つくば国際戦略総合特区では筑波大学などが中心となって、藻類からオイルを取り出す「藻類バイオマスエネルギーの実用化」プロジェクトが進行しています。安定供給とコストダウンに欠かせない藻類の大量培養技術の確立など実用化に向けた取り組みを紹介します。

 

<展示概要>
1.期間
 12月6日(土)~2015年3月1日(日)
2.場所
 サイエンスシティ つくば再発見(1階)
3.料金(入館料以外)
 無料
4.展示協力
 筑波大学、つくばグローバル・イノベーション推進機構、つくば市

 

藻類(そうるい)からオイルがとれる?

炭化水素オイルを作り出す藻類「ボトリオコッカス」※黄色の部分がオイル
写真提供:筑波大学

 顕微鏡を使わないと観察できない小さな藻類(微細藻類)のなかには、コーンやヒマワリなど陸上の植物と同じようにオイルを作る種類が存在します。そのオイルのほとんどが「トリグリセリド」と呼ばれるいわゆる植物油です。植物油はそのままでは石油のように車を走らせることができません。
 ところが写真に示す「ボトリオコッカス」のように、石油と同じ構造の炭化水素オイルを作る非常に珍しい微細藻類「オーランチオキトリウム」が発見されました。そのまま石油の代替燃料として使用することが可能ですので「ボトリオコッカス」とともにプロジェクトの研究対象になっています。

実用化に向けた取り組み

藻類の屋外実証プラント(農地)
写真提供:筑波大学

 プロジェクトの目的は、藻類からオイルを安定的かつ大量に生産する技術を確立することに加え、新たな産業の創出を目指すことです。
 プロジェクトがスタートした平成23年度からこれまで大規模培養実験施設の建設や、藻類から取り出したオイルを使って車の走行実証実験を進めてきました。現在は、実証プラント(写真)等で大量培養技術の確立に向けた実証実験に取り組んでいます。
 また、藻類が作るオイルの高い保湿効果を利用したハンドクリームの発売が2014年11月に予定されるなど新たな分野への展開も進んでいます。